助動詞は、話し手の主観を表す為の重要な働きを持っている品詞です。
※主観とは自分の考えを主張することです。
助動詞を使うことによって微妙に違うニュアンスを持った文を作ることができるようになります。
助動詞を使った英文の組み立て方は、
という語順となるように助動詞を配置して使ってください。
よく使う助動詞といえば、次のようにwillとcanを思い浮かべますよね。
助動詞はwillとcan以外にも、may、must、shouldもよく使います。様々な助動詞を覚えておけば英語の表現の幅が広がりますので、まずは、will、can、may、must、shouldの5つの助動詞を使いこなせれるようになる為にそれぞれの意味を覚えましょう。
助動詞 | 意味 |
---|---|
will | 強い意志を表します。 必ず〜する |
can | 可能性を表します。 〜することができる |
may | 許可を表します。 〜してもいい |
must | 義務を表します。 〜するべき |
should | 推奨を表します。 〜した方がいい |
また、上記の5つの助動詞は確信や義務を伝える時に使いますが、それぞれの助動詞で確信や義務の強さ加減が異なってくるので注意してください。
強い | やや強い | 中ぐらい | やや弱い | 弱い |
---|---|---|---|---|
must 違いない | will だろう | should きっとそうだ | can ありえる | may かもしれない |
強い | 弱い |
---|---|
must しなければならない | should した方がいい |
助動詞といえば、will、canなどを使いますよね。
しかし、will、canではなく、would、couldなどの過去形を使うことがありますが、必ずしも過去の意味を表す為に使っているわけではないことがあります。
例えば、過去形として使われる助動詞としては、
がありますが、過去のことを表す他にも丁寧さを表したり控え目な表現をする時に使います。
次のようなWouldとCouldを使った英文では、
という意味になるので、過去の出来事について質問しているわけではなく、今のことを丁寧な表現で質問しているだけです。
また、次のようなmightを使った英文では、
というように、過去形を使うと「もし〜だったら」という仮定法の意味を含んでいるのでmayよりもmightの方が可能性が低いことを表しています。
wouldやcouldでも同じで、willよりもwouldの方が可能性が低いこと、canよりもcouldの方が可能性が低いことを表しています。
それではいろいろな例文を見て使えるようになってください。
能力・可能性を表す助動詞
can: 現在の能力
私は泳ぐことができます。
I can swim.
could: 過去の能力
私は泳ぐことができた。
I could swim.
be able to: canと同じであるが未来のことに使われる
あなたは泳げるようになるでしょう。
You will be able to swim.
was able to: 過去に実際に実行したこと
私は泳ぐことができた。(実際に泳いだ)
I was able to swim.
可能性を表す助動詞
must: 確信している
彼はあなたの父に違いない。
He must be your father.
should: きっとそうだ
あなたは公園にきっと行くはずだ。
You should go to park.
can: ありえる
彼女はここに来る可能性はある。
She can come here.
could: かもしれない(canより可能性は低い)
あなたは映画をみにいくかもしれない。
You could go to a movie.
may: そうかもしれない(canより可能性は低い)
彼はパソコンを買うかもしれない。
He may buy a PC.
might: そうかもしれない(mayより可能性は低い)
明日は雨が降るかもしれない。
It might rain tomorrow.
will: 推測する
父はたぶん仕事だろう。
My father will be at work.
would: 推測する(willより推量は低い)
うわさは本当だろう。
The rumor would be true.
許可・依頼を表す助動詞
can: 普段普通に使う
あなたは外に行っていいよ。
You can go out.
塩を取ってくれませんか?
Can you pass me a salt?
could: canより丁寧
塩を取っていただけませんか?
Could you pass me a salt?
may: 目上の人に使う
電話を借りてよろしいですか?
May I use your phone?
義務を表す助動詞
must: 主観的な義務
私は早く寝なければならない。
I must go to bed early.
have to: 外的要因な義務
私はそこに行かなければいけません。(本当は行きたくないんだけど)
I have to go there.
will have to: 未来の外的要因な義務
私は夕食を作らなければならないだろう。(本当は作りたくないんだけど)
I will have to cook dinner.
should: 当然のこと
あなたはダイエットをするべき(した方がいい)です。
You should go on a diet.
had better: 〜しないと良くないことが起きるという警告的・命令的な表現なので目上の人には使ったらいけない
英語の勉強をしたほうがいいよ。さもないと良くないことが起きるよ。
You'd better study English.
must not: 禁止
あなたは私の車を運転したらいけません。
You must not drive my car.
don't have to: 必要はない
あなたは日曜日は学校に行く必要はありません。
You don't have to go to school on Sundays.
過去の習慣を表す助動詞
used to: 過去の習慣を表す擬似助動詞です。昔はそうであったが現在はまったく違うという意味です。
私は父と一緒に釣りに行ったものだ。
I used to go fishing with my father.
would: 過去に繰り返し行われていた習慣のこと
父は私をよく公園に連れて行ってくれたものでした。
My father would often take me to the park.
その他
助動詞+have+過去分詞で
現在からみた過去のことに関する推量
などを表すことができます。
must have+過去分詞: 〜したに違いない
あなたは早く起きたに違いない。
You must have got up early.
should have+過去分詞: 〜したはずだ、〜するべきだった
彼はそこにいたはずだ。
He should have been there.
あなたは学校に行くべきだったのに実際は行かなかった。
You should have been to school.
could have+過去分詞: 〜したかもしれない(可能性は高い)
彼は家にいたかもしれない。
He could have stayed home.
may have+過去分詞: 〜したかもしれない(可能性は低い)
あなたは昼食を食べたかもしれない。
You may have had lunch.
might have+過去分詞: 〜したかもしれない(可能性はさらに低い)
あなたは昼食を食べたかもしれない。
You might have had lunch.
cannot have+過去分詞: 〜したはずがない
彼女が英語の勉強をするはずがない。
She cannot have studied English.